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4日目。ようやく浜松から、サイクリングをスタート。
伊良湖岬から伊勢湾フェリーで鳥羽に上陸する。
でも今日はなぜかナビがうまく行かない。で、仕方なく、海岸沿いに走り、伊良湖岬を目指すことにした。第一の難関は浜名湖。国道一号線のバイパスを避ける、積もりでいた。。。
県道65号線のサインで、1号線からそれる。そして直進。一方通行になる。狭い県道っぽい道が突然広くなる。路肩も広い。走りやすい。
でも何となく車がビュンビュンと横を走る、それに時々クラクションを鳴らされる。なんかおかしい・・・と思い始める。そのうちに目の前に大きなアーチを描いた橋。こんな景色って、高速道路だとよくあるけど。もしかしたらこれ、自転車禁止?
それにしてもどこにもそんな看板なかった。標識によると橋の名前は浜名大橋、長さは、約1.5キロ。やっぱり、ここは自転車走行不可だ、、、不安が確信になった。でももう戻れない。
それにこの強風、危険。「よし歩こう!」と決心して自転車から降りて押す。強かった風がもっと強くなって、押していてもふらふらする。何度もクラクションを鳴らされる。ごめんなさい、ごめんなさい。
何とかやっと橋の反対側が見えてきた。少しほっとする。景色もきれいと少し余裕が出て来た。
「ん?前方にミニパトカーが見える。お巡りさんだ!」ドキドキしながら近づく。「その自転車、こちらに来なさい」とマイクで言ってるのが聞こえた。20年程前のスピード違反の時の威圧感を思い出す。あ〜あ、やっちゃった・・・長いお説教を覚悟する。
なぜ迷い込んだのか、どの道を通ったのか聞かれる。 でも、私の方が、どうしてこんなことになったのか、逆に聞きたい。。。迷い込む前の覚えている限りの看板を思い出そうとするがはっきりと思い出せない。平謝りに謝る。お巡りさんは、「いや、よくあるんですよ・・・それにしても、見つけられて良かった」と言い、無線で「自転車を保護しました」と報告している。
「あ〜、私、保護されたんだ〜」何だか、若年性痴呆症で徘徊して保護されるってきっとこんな感じかもしれない。「どなたか通報してくださったのですよね?」と聞くと、自転車がいるぞ〜と通報があり、ここで待機してても、自転車が歩いてる〜!とたくさんの車が叫びながら通り過ぎて行ったとのこと。恥ずかしい・・・お巡りさんは一通り私の名前や住所を聞き終わると、「この先にももう1カ所国道1号がそのままバイパスになって、自転車走行不可の場所があるので、気をつけて下さい。そこもよく紛れ込む自転車があるんで。」と言いながら丁寧に、伊良湖岬までの道を教えてくれた。本当にお騒がせしました。
そんなこんなで、国道42号線にはいってからも、しばらく頭の中は「保護された〜」と いうフレーズが頭に鳴り響いていた。
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国道42号は、地図ではずっと左に遠州灘。海岸沿いなのだが、海はほとんど見えない。そして北海道のように小刻みなアップダウンの連続で、結構きつい。道の左右にはキャベツ畑が延々と広がる。こんなにたくさんのキャベツを見たのは初めて。
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風はずっと向かい風。ほぼ真正面から吹き付ける。そういえばホテルでも「遠州のからっ風と言われる程風の強い地域なので、窓を開けないで下さい」という注意書きがあったのを思い出す。頭の上にヒューっとかビューッとかという風の音が迫り、時々時速は10キロを下回る。負けるもんか〜風のバカ〜と心の中で叫びながらペダルを踏む。すれ違う自転車は当然快適そうにさーっとすれ違う。そのうち、沿道がキャベツ畑からソテツやヤシに変わり、伊良湖岬の先端に近づいたことがわかった。島崎藤村の「ヤシの実」、恋路が浜に近づいているのだ。ちょっとテンションが上がる。岬の先端に近づくとものすごい急坂。諦めて自転車から降りる。
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登って行くと、自転車道の看板。降りてみるとトンネルとかあり、急な坂を回避して進めるようになっている。さっきからずっと看板があったので、ここを走れば楽だったんだ。(ピンぼけでごめんなさい)
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眼下には恋路が浜。自転車道を快適に走り、砂浜に。さすが観光地、人が多い。ここから数百メートルで伊勢フェリー乗り場。やっと来た!ここまで80キロ。あの強風の中、よく頑張った。
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後は鳥羽まで、55分の旅。この風が明日も続くと、ちょっとサイクリングは無理かな〜〜
いずれにしてもおつかれさま!